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「ゾ」のつくあの子の頭の中

寒さに震えることが増えた編集Uです。その度に、

「すべての感覚と感情は脳がみせる幻なんだ・・・」

という壮大な自己暗示で事態を矮小化しようとしています。

昔、『妻を帽子とまちがえた男』(早川書房)という本を読んでからというもの、「脳」の不思議にとりつかれ、辛いときは大体この自己暗示でなんとかしようとしているのですが、最近読んだ「脳」関係の面白い本がコチラ。

 

 

帯とタイトルの通り、米国の神経科学者が大真面目に、

「ゾンビの脳ってどうなってんの?」

と考えた本です。ふざけた内容かと思いきや、初心者でも神経科学が学べる内容となっており、ゾンビあるあるから、神経科学の解説に突入していく流れが面白いです。少し長くなりますが一部引用すると、

 

『あなたの最愛のヒトの肉をたらふく食べ、すっかり満足しているゾンビに出会ったことがあるだろうか? ない? 私たちもない。(中略)人間の姿やにおいという刺激が脳に入ると、一群の自動的プロセスが稼働しはじめ、より本能的な捕獲行動が引き起こされる。ここから次のようなことがわかる。ゾンビは脳の深部の(新皮質の下に埋まっている)辺縁領域に大きく依存しており、大脳皮質の衝動制御機能はほとんど活用していないのだ。(中略)脳の深部の辺縁領域を破壊すれば、人間を食べようとする衝動はなくなるはずだ。』

 

と、「ゾンビの弱点は頭」というよくある設定の理由も考察。さらにこの後、「本当に脳を狙えばゾンビは倒せるのか?」という話に続きます。ゾンビ好きの方も、脳や身体について気軽に学びたい方にもおすすめです。

ゾンビといえば、コミックバンチwebで無料公開中の、

おおのこうすけ先生の読切作品、

ZOMBIES

もおすすめです。名作です。