ども
Y之介です。
本日、コミックバンチwebにて『燃えよ剣』の第一話の配信が始まりました。
まだの方はこちらからどうぞ→ 【燃えよ剣_第一話】
司馬遼太郎先生が執筆された『燃えよ剣』。
この作品は以降の新選組のメンバーのイメージを定着させたと言っても過言ではありません!
誰よりも武士であろうとし、のちに新選組鬼の副長と呼ばれる土方歳三。
豪胆な心構えで、試衛館一同と隊士を束ねた局長、近藤勇。
一見するとかわいらしい美少年、そして剣の天才、沖田総司。
まだマンガの中では名前は出ていませんが、実は第二話で登場してたり……
さあちゃんとした登場はいつになるのか!
原作をお読みの方はご存知ですよね?
さてここで少しばかし制作裏話を。
『燃えよ剣』のコミカライズ企画が決まった時、どんな漫画家に描いてもらうかすごく悩みました。
『剣客商売』や『鬼平犯科帳』のコミカライズのように劇画調にするのか?
それとも、時代小説をあまり読まない人も入りやすいような絵柄にするのか?
かなりの期間、選考に迷いました。
ですが、これまでの歴史小説の名作と同じことをしていてもダメだ!
ここは新しいことを打ってでなければならない!ということで、広く受け入れらるような路線に決定しました。
新しいこと、というのは画風だけに限った話ではなく作品作りについても同じです。
なぜ今『燃えよ剣』のコミカライズが始まるのか!?
そりゃもちろん映画『燃えよ剣』が始まるのだから、それと一緒にというのもありますが、マンガにおいては何か今の時代にコミカライズをする意味をもたせたい、と考えております。
その意味のひとつが、「今の若者が共感できるものを土方歳三という人物から見出してもらおう」ということです。
土方は百姓の生まれです。
なので本来はどうあがいても武士になれるはずがありませんでした。
しかし、この男は武士に強い憧れをもっていました。
ですが装いを武士のようにしたとて身分は百姓。
幕末という時代が揺れ動く表舞台には縁がなく、喧嘩に明け暮れ毎日で鬱屈な暮らしをしていました。
夢や憧れがあるが具体的にそれに向かって歩めていない、そんな生き方は今の若い世代にも共通する部分があるのではないか。
そんな状況の土方は自分の夢をどのように追っていくのか。
原作『燃えよ剣』が刊行された1964年、高度経済成長期の読者と、2021年という閉塞感のある時代の読者。両者の思うところはきっと違う訳で、原作の魂はそのままに今の世にあった形で『燃えよ剣』を送り出そう、というのを意識していたりします。
小難しいことを語りましたがフランクに言うと、
連載準備中の当時『シン・ヱヴァンゲリオン』が話題だったので、それと同じで今までと同じことしててもしゃーないのよ、『シン・燃えよ剣』と言われるような新しさも欲しいのよ!ということを呆然と考えていたり~、てな感じでした。
とまあ、マンガ版『燃えよ剣』ではまだ新選組の「し」の字も出ていませんが、新選組が結成する前の土方歳三の生き様もカッコよくて見どころ満載です!
ぜひ、ご覧いただけますと嬉しく思います!
以上!
ほなまた
企画が決まった当初気分を高める為、和泉守兼定の模造刀を買いました、書店で。
お相手はY之介でした。