こんにちは、編集Eです。
今回は雑誌名の「バンチ」について、その由来をメインにこぼれ話をしてみます。
創刊当初から「パンチ」と間違えられ続け、
20年経った今でも「月刊パンチ」「くらげパンチ」と
記載されることもしばしば。
ネットショッピングで「バンチ」を検索した時に、「パンチ」ではありませんか?と表示されるとさすがに
ゴメンもうパンチでいいかも…と思います。
さてさて「バンチ」ですが、なんでこんなに間違えられるかというと聞き馴染みがないからなんですよね。
さらに昔「平凡パンチ」という一世を風靡した雑誌がありましたし、なにより「アンパンチ」など…パンチは子供でも普通に使いますから無理もありません。
じゃあそもそも「バンチ」って何?ってことです。
Wikipediaを見ると
束、房、群、とあります。
そうつまり、こんなイメージなんです。
漫画家、編集者、デザイナー、他すべての仲間たちが集まって一体となり力を発揮する! それが「バンチ」。
1969年製作サム・ペキンパー監督の西部劇
『ワイルドバンチ』という名作があります。
時代の波に取り残された男たちが、信念を貫いて仲間のために最後まで戦い抜く、そんな映画のテーマとバンチ創刊時のテーマが重なったんでしょうか。
(注釈……週刊コミックバンチは大手出版社を辞めた人たちで創刊されました)
組織からはみ出した編集者たち、もう古いと言われた漫画家たち、そんな我々が集まって世間に一泡ふかせてやるぜ!と士気を高めていました。
そんな思いを乗せて「バンチ」の魂は継承されてきました。
私の編集者の根っこの部分では、常にこの気持ちが下支えてくれています。
資金が潤沢である、優秀な編集者が多数在籍、売れてる作家が集まった、そんな強大な組織があるとしましょう。一方で、どこか欠けている人、組織から追い出された人、色んな分野からはみ出した人達が集まり、「強大な組織」よりも面白いものを作り上げて世に出していく。熱いじゃないですか。そんな水滸伝のような物語がやっぱり好きなんです。
(E)